横山ルリカはダービーでエフフォーリアを不安視。本命や大穴と考えているのは? (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

ダービーでは可能性のある馬が多く予想の絞り込みに悩んでいるというダービーでは可能性のある馬が多く予想の絞り込みに悩んでいるというこの記事に関連する写真を見る 私が中心に考えているのは牝馬のサトノレイナスです。まず、4月のGI桜花賞(阪神・芝1600m)はスプリント適性がある馬が好走するレースでしたが、サトノレイナスはもともと距離がもっとあったほうがいいといわれる中、直線だけで追い込んで2着というのは能力の高さを示したレースだったと思いました。あの競馬なら、先週のオークスに出ていれば、勝っていたのではないでしょうか。

 あえてダービーを選んだのは、勝算があると見込んでいるからのはず。また、クリストフ・ルメール騎手が牡馬ではなくサトノレイナスを選んだのも、実際に乗っているからこそわかるよさがあってのことでしょう。思い出づくりの出走ではないと思います。近年、牝馬が牡馬混合GⅠでも圧勝するなど、「牝馬の時代」といわれていることもあり、期待しています。

 2番手には毎日杯上位の2頭に注目しています。特にグレートマジシャン(牡3歳)は、1月のセントポーリア賞(東京・芝1800m)で2ハロン目からゴールまでのタイムが、同じ日の節分S(東京・芝1600m)で勝ったテルツェット(牝4歳)と差がなく、しかも後半はテルツェットよりも加速ラップを踏んでいる勝ち方が印象に残り、なんとかダービーに出てほしいと思っていました。管理する宮田敬介厩舎は開業2年目でのダービー出走。「ダービーは運がいい馬が勝つ」ともいわれていますが、この運というのは厩舎にも当てはまるかなとも思います。

 毎日杯を制したシャフリヤール(牡3歳)は福永祐一騎手からの評価が高いのと、キレ味があるタイプだった兄のアルアインとは違った末脚の持続力があります。ダービーに向くと考えていますし、毎日杯のレコード勝ちは東京の高速馬場への適性を感じさせます。

 それから、ワンダフルタウン(牡3歳)も気になります。GⅡ青葉賞(東京・芝2400m)組はダービーを勝てないというデータがありますが、それは年明けからレースを使ってきたうえで余力がなくなってしまうからだと考えています。その点、ワンダフルタウンは青葉賞が今年初戦でした。しかも昨年11月のGⅢ京都2歳S(阪神・芝2000m)では実力馬のラーゴム(牡3歳)を下しています。それを物差しにすれば、今回も十分勝負になるはずです。青葉賞では休み明けの分、キレがなかった中でしっかり差し返す勝負根性での勝利。ひと叩きしてさらによくなれば、データを覆せるのではないかと思います。

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