ソダシは本当に断然か。オークスの行方を占う「3歳牝馬ランキング」 (4ページ目)

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 4位は、ユーバーレーベン(牝3歳/父ゴールドシップ)。前回はランク外に落ちたものの、再ランクインとなった。GIIIフラワーC(3月20日/中山・芝1800m)で3着に敗れて桜花賞を回避。フローラSに臨むもまたも3着と、やや物足りないイメージがある。それでも、阪神JFではソダシ、サトノレイナスに迫る3着と奮闘。距離適性も考慮され、再浮上した格好だ。

木南氏
「フローラSでは3着でしたが、後方から伸びて、悪くない負け方だったと思います。GIIチューリップ賞(3月6日/阪神・芝1600m)を疝痛(せんつう)で回避。そこから立て直して、フラワーC3着、フローラS3着と、ともに上々の内容でした。あとは、鞍上のミルコ・デムーロ騎手の手綱さばきに期待が寄せられます」

 ソダシの「1強」状態にあって、2位以下は大激戦。おかげで、4頭もの馬が5位タイでランクインした。ステラリアククナ(牝3歳/父キングカメハメハ)、クールキャットアールドヴィーヴル(牝3歳/父キングカメハメハ)である。

木南氏
「ステラリアは、昨秋の1勝クラス・ベゴニア賞(11月29日/東京・芝1600m)で2着と好走して、オークス候補になると思っていました。6着に終わったGIIIクイーンC(2月13日/東京・芝1600m)でも大外を伸びて、"負けて強し"の競馬をしていました。ここは、チャンス大と見ています」

土屋真光氏(フリーライター)
「ククナは、母が桜花賞2着、オークス3着のクルミナル。その血をそのまま受け継いで、この馬も勝ちきれないところがあります。しかし、前走の桜花賞では、ポツンと最後方から直線では進路を探りながら6着まで追い上げました。

 距離が延びれば、追走も楽になって、もう少し前目での競馬も可能でしょう。再び終(しま)いの脚にかけるとしても、長い府中の直線を味方につければ、上位進出のチャンスが巡ってくるかもしれません」

市丸氏
「勝利した前走のフローラSでは、強烈な瞬発力を発揮したクールキャット。府中では2勝しており、無視できない存在でしょう。年明け4戦目というのは懸念材料となりますが、一戦ごとの成長を感じます」

吉田氏
「アールドヴィーヴルは、18kg減のクイーンCを考慮して、桜花賞への直行を決断しましたが、その本番でも再び6kg減。そうした馬体重の減少は不安材料ですが、馬体自体は細く見せず、適度なテンションでしっかりと歩けていたのは好感が持てました。

 ただ、ローテーション+再度の関東遠征、そして中間の調整過程を踏まえれば、上積みは正直疑問。上位グループとの差をつめて逆転する、というのは簡単ではなさそう。オークスの舞台は合うタイプゆえ、それでどこまでやれるか、といったところでしょうか」

 昨年のデアリングタクトに続いて、ソダシが無敗のオークス馬に輝くのか。あるいは、距離が延びて台頭する馬が現れるのか。決戦のゲートインはまもなくである。

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