ヴィクトリアマイルで注目の2頭はレースと好相性の血統で安定の走り (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 母系の血統もヴィクトリアマイルと好相性だ。母の父リザードアイランドの父系祖父デインヒルは、2008年の勝ち馬エイジアンウインズの母の父と、2015、16年の勝ち馬ストレイトガールの祖母の父と、2019年の勝ち馬ノームコアの父系曽祖父にもその名を見せる。

 実は、ダイワメジャー産駒はこのレースで8戦して3着以上なしという、嫌なデータがある。それでも、同じコースのGⅠではカレンブラックヒルが2012年、メジャーエンブレムが2016年、アドマイヤマーズが2019年のNHKマイルCを勝っているため、コース適性自体は悪くないはず。4歳以上馬の成績が2、3歳馬より落ちるというデータもあるが、4歳を迎えても重賞を勝ち、GⅠでも好走しているレシステンシアは例外と考えたい。

 前述のように、デインヒルを持つ馬はこのレースとの相性がいいのだが、ディープインパクト産駒のテルツェット(牝4歳/美浦・和田正一郎厩舎)もその血を持つ。

 同馬は昨年8月15日の村上特別(1勝クラス、新潟/芝1600m)、11月1日の国立特別(2勝クラス、東京・芝1600m)、年が明けて1月31日の節分S(3勝クラス、東京/芝1600m)、そして前走4月3日のGⅢダービー卿CT(中山/芝1600m)と、十分な間隔を開けながらマイル戦を4連勝している。

 母の父は、レシステンシアの母の父リザードアイランドの父でもあるデインヒルダンサー。父ディープインパクトの産駒は2013、14年のヴィルシーナ、2018年のジュールポレールで3勝を挙げており、同馬も母系、父系ともに軽視できない存在だ。

 以上、今年のヴィクトリアマイルは、母系にデインヒルの血を持つレシステンシア、テルツェットの2頭に期待する。

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