NHKマイルCはキズナ産駒3頭に注目。血統的ジンクスに当てはまらない馬で勝負 (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 キズナ産駒はまだ2世代しか出走していないので「東京/芝1600m」の重賞勝ちはないが、重賞10勝中3勝が1600mと、この距離の成績は悪くない。GⅠでもマルターズディオサが阪神ジュベナイルフィリーズ2着、ファインルージュが桜花賞3着と好走歴があるため、悪くない条件と言えるだろう。

 キズナ産駒はほかの2頭も気になる。まずソングライン(牝3歳/美浦・林徹厩舎)は、前走のGⅠ桜花賞(阪神/芝1600m)こそ15着に敗れたが、紅梅S(中京/芝1400m)の勝ち馬で、初勝利はこの「東京/芝1600m」のコースだった。

 左回りは3戦して2勝、2着1回で連対率100%という成績を残している。血統は、叔母にGⅡデイリー杯2歳Sを勝ったジューヌエコール、近親にダービー馬ロジユニヴァース、GⅠ秋華賞、英GⅠナッソーS勝ち馬のディアドラがいるなど牝系も優秀だ。

 もう1頭のダディーズビビッド(牡3歳/栗東・千田輝彦厩舎)は、GⅢシンザン記念11着、GⅢ毎日杯7着と近走不振。だが、母の父フレンチデピュティは、父として2001年クロフネ、2007年ピンクカメオとNHKマイルC勝ち馬を2頭送り、母の父としても2013年マイネルホウオウを出している。さらに、いとこは無敗でGⅠ皐月賞を制したエフフォーリアという旬の血統だ。抽選対象だが、出走できたら狙ってみたい。

 以上、今年のNHKマイルCはキズナ産駒の3頭に期待する。

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