ダービーで打倒エフフォーリアの一番手か。シャフリヤールは「もっとよくなる」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

 その後、GIII毎日杯(3月27日/阪神・芝1800m)に出走。最初の1000mが57秒6というハイペースのなか、4番手を追走し、直線では馬群を割って内側から伸びてきた。

 ライバルたちとの激しい叩き合いを演じて、最後は大外から強襲してきた1番人気グレートマジシャンとマッチレースを展開。その熾烈な争いもクビ差制して、見事な重賞制覇を遂げた。

 圧巻だったのは、1分43秒9という勝ち時計。それは、コースレコードかつ、芝1800mのJRAレコードタイという快記録だった。

 その結果を受けて、同馬を管理する藤原調教師の評価も急上昇しているという。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「藤原調教師は、前走を振り返って『あの勝ち時計は、能力がなければ出せないと思う』とコメント。当日の芝の状態がよかったにせよ、レコードタイムについては素直に評価しているようです。

 加えて、1800mの距離は『シャフリヤールにとって(短いという意味で)ギリギリ』とのこと。『距離が延びれば、もっとよくなる』と自信を見せていました。『これで、しばらく1800mを使うことはない』とも言って、その距離で勝てた前走によって、同馬の強さを再確認したようです」

 名調教師が手応えを感じているシャフリヤール。さらなる伸びしろも十分にあるという。

「シャフリヤールの馬体重は450kgほどで、牡馬としてはコンパクト。そのシルエットからして、『まだまだ体重が増える余地がある』と藤原調教師も話しています。それだけ成長できると踏んでいるようで、『とにかく大きくなってほしい』と繰り返していました」

 共同通信杯ではエフフォーリアに完敗したものの、毎日杯をレコード勝ちして一段と成長を遂げたシャフリヤール。日本ダービーという大舞台でのリベンジなるか、注目である。

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