2021.04.17

皐月賞は「2強」が一枚上で混戦にあらず。穴は好位で運べる先行馬だ

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

 もう1頭は、GIホープフルS(12月26日/中山・芝2000m)の覇者であるダノンザキッド(牡3歳)です。GI馬であり、地力の高さはこれまでに十分示しています。

 前走の弥生賞(3月7日)で3着に敗れて評価が落ちた感がありますが、あの敗戦はジョッキーが外を回っても差し切れるだろうと、余裕を持ちすぎたことが一因。ここ最近の、絶好調な川田将雅騎手を思うと、意外な騎乗ぶりでした。

 聞けば、当時はダノンザキッドのテンションが高く、折り合いを重視した分、ポジションも下げざるを得なかったそうです。今回は、その前哨戦を使ったことでガス抜きができたと思いますし、成長力も感じられるので、巻き返しが期待できます。

 同馬を管理するのは、ダノンスマッシュやレッドルゼルなど、最近の国内外の大レースを賑わせている活躍馬が所属する安田隆行厩舎。2歳王者の直行が定番となりつつある昨今、あえて弥生賞を使ったことには、経験も実績も豊富な陣営の狙いがあってのことでしょう。中山・芝2000mの舞台を2度経験していることも、アドバンテージになるはずです。

 雨の有無を問わず、皐月賞は例年、前年末からコンスタントに開催が続く中山の荒れた馬場への対応も重視されます。その点、ダノンザキッドは昨夏のデビュー戦において、開催終盤の阪神・芝レースで圧勝。高速馬場より、むしろパワーを要する馬場のほうがプラスに働くのではないでしょうか。

 他にも成績が安定した馬がいますが、対戦レベルの比較、競馬の安定感、そして地力の高さを鑑みれば、今年の皐月賞は「混戦」ではなく、これらエフフォーリアとダノンザキッドの2頭が抜けた存在。この2頭が勝ち負けを演じると踏んでいます。

中山・芝2000mの舞台が合いそうなラーゴム中山・芝2000mの舞台が合いそうなラーゴム  この「2強」に続く馬を挙げるなら、ラーゴム(牡3歳)です。同馬を今回の「ヒモ穴馬」に取り上げたいと思います。