2021.04.07

安藤勝己の「3歳牝馬番付」。激戦のクラシックは「2強」で絶対か?

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

大関:ソダシ(牝3歳)
(父クロフネ/戦績:4戦4勝)

 この馬のいいところは、完成度が高いこと。阪神JFでは道中じっと我慢して、直線で馬群から抜け出すという大人びたレースを見せた。この時期の2歳馬にしては、完璧なレースだった。

 デビュー当時からレースがうまくて、いつも思いどおりのレースをして勝っている。"乗りやすい馬"という感じもする。実績的には大関以下には落とせないし、クラシック本番でもきっといいレースをすると思う。

 ただその分、伸びしろがどうか。また、個人的な好き嫌いを言えば、完成度の高さだけで結果を出し続けているタイプというのは、どうも好きになれないというか、どこか物足りなさを感じてしまう。

 競走馬も若いうちは、いろいろなレースを経験して、失敗や成功を重ねながら成長していくべき。そのなかで、さまざまなことを試して、引き出しを増やしていくことが大事。

 常に思いどおりの完璧なレースをして、これといった課題も見せずに勝ち続けていると、"ここ一番"という時に思いどおりにならないことがある。その結果、コロッと負けてしまう。競馬には、そういうことがよくある。

 これまでが余りにも完璧すぎるから、この馬については、そんな心配を抱いてしまう。


関脇:アカイトリノムスメ(牝3歳)
(父ディープインパクト/戦績:4戦3勝、着外1回)

 現役時代、「競馬は血統やな」と思うことが時々あった。特に重賞とか、大きなレースでこそ、そう思うことが多かった。

 例えば、人気のうえでも、能力的にも、同じくらいの馬が何頭かいたとして、それらの中から抜け出してくるのはなぜかわからないけど、たいてい血統馬。血統馬には、やはり血統の後押しがある。

 ゆえに、血統馬は大舞台に強い。そこに至るまで、あまり目立たなかった馬でも、重賞とか大きなレースになると、それまでとは見違えるような、すごいレースをしたりする。

 クイーンCのアカイトリノムスメを見て、改めてそう思った。最後、ゴール前で他馬に迫られても抜かせなかった。それこそ、血統の力だと思う。

 お母さんのアパパネも勝負強い馬だった。この馬は、大事な時期を迎えて、どんどん血統のよさが出るようになった。関脇評価だけど、横綱、大関との差は、ほとんどないと見ている。