2年ぶりのドバイWC。クロノジェネシスら日本馬に激走の気配!

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 前者は、前走が久々かつ2度目のダートだったが、余裕たっぷりに外めを追走し、直線で軽く仕掛けただけで後続を突き放した。勝ち時計も優秀だったことも好評価だ。後者は、ここ2戦をメイダンの同コースで1分10秒台前半を出して連勝中。例年のドバイゴールデンシャヒーンの勝ちタイムが同じくらいのタイムなため、同じだけ走れば勝機はあるだろう。

 もうひとつ、日本調教馬の勝利に大きな期待がかかるレースが、ドバイシーマクラシック(メイダン/芝2410m)。こちらにはクロノジェネシスとラヴズオンリーユー(牝5歳)の同世代牝馬クラシックを競った2頭が出走する。

 昨年の有馬記念を制するなど、今や日本を代表する名馬となったクロノジェネシスは、今回が初の海外遠征。同じノーザンファームの先輩であるジェンティルドンナ以来の制覇を狙う。現地時間3月23日に芝コースで追い切ったあとも順調で、同25日、26日ともダートコースで素軽い動きを見せている。秋には欧州遠征を視野に入れており、今回はその通過点として取りこぼしは許されない。

 一方、ラヴズオンリーユーは昨年の遠征が空振りになった1頭。しかし、その経験があったことで環境に戸惑うこともなく、管理する矢作芳人調教師も「今回の遠征につながっている」と話す。全兄はドバイターフ(メイダン/芝1800m)を制したリアルスティール。兄妹で"2階級制覇"を目論む。

 同レースへの出走は10頭と少頭数ながら、海外馬も興味深いメンバーも揃った。実績では、アイルランドのモーグル(牡4歳)、イギリスのミシュリフ(牡4歳)、アメリカのチャンネルメイカー(せん7歳)の3頭、そして上がり馬のUAEのウォルトンストリート(せん7歳)は外せない。

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