高松宮記念は近年「大荒れ」傾向。その理由を知る穴党記者が2頭を推す (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Msamitsu
  • Photo by Eiichi Yamane/AFLO

 その候補の1頭として、木南記者はマルターズディオサ(牝4歳)に注目する。

「本命にするかどうかは別として、印を打つ可能性は高いです。1週前にはGII日経賞に出走予定のウインマリリンと併せて、手応えは劣勢だったものの、同馬を管理する手塚貴久調教師は『休み明けは走るし、本命・対抗級の馬と五分の競馬をしているから』と、高松宮記念に向けて色気を見せていました」

 木南記者が伝える手塚調教師のコメントどおり、マルターズディオサはGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)ではレシステンシアの2着、GIIチューリップ賞(阪神・芝1600m)ではレシステンシア(3着)を下して勝利を飾っている。加えて、前走のGII阪神C(12月26日/阪神・芝1400m)では、勝ったダノンファンタジー(牝5歳)の2着と奮闘し、3着インディチャンプ(牡6歳)に先着。今回有力視されている面々と互角の勝負を演じている。

 そうして、木南記者はこう言ってマルターズディオサの大駆けに期待を寄せる。

「今回は暮れの阪神Cからの直行ローテとなりますが、2歳~3歳にかけての阪神JF(2着)からチューリップ賞(1着)という年をまたいでのローテと同じイメージを感じます」

 昨年の最優秀短距離馬グランアレグリアが中距離へと路線変更し、新たな「スプリント王」の座を争うことになる今年の高松宮記念。有力馬ひしめく激戦の中、アッと驚くような存在が戴冠を遂げてもおかしくない。それが、ここに挙げた2頭であっても驚けない。

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