「欠点がなく、総合力が高い」ディープモンスターは大舞台で躍動するか (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

 このあと、ディープモンスターはGI皐月賞(4月18日/中山・芝2000m)に向かう。同レースではこれまで全戦でコンビを組んできた武豊騎手に代わって、戸崎圭太騎手が手綱をとる予定だ。

 いよいよ大一番を迎えるディープモンスターだが、同馬についての陣営の評価はどれほどのものだろうか。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「まずはディープモンスターの気性面について、スタッフは『普段はおとなしいけど、急にスイッチが入るところがある』と話していました。当初デビュー予定だった小倉での放馬は、まさに『その面が出てしまった』とのこと。ただ、それ以降は競馬場でも落ち着いており、大きな心配はないようです。

 能力面では何かが飛び抜けていいというより、『欠点がなくて、総合能力が高い』との見立てです。『長く脚を使えるし、距離も持ちそうなイメージ』とスタッフ。皐月賞だけでなくGⅠ日本ダービー(5月30日/東京・芝2400m)も楽しみな存在と言えそうです」

 ディープモンスターはこれまで、馬体重450Kg台でレースに出走している。牡馬としては決して大きいほうではなく、デビューから徐々に馬体が減っているのは気になるところ。だが、その点についても陣営は心配していないという。

「体重は軽めでも、スタッフは『体型に対して、きっちり筋肉がついている』と言っていました。華奢なわけではないようで、『少しずつ成長して芯が入ってきた』とも。そのうえで、『体力もついて、心肺機能が上がってきた』とのことで、クラシックに向けても手応えを感じているようです」

 着実にパワーアップしているというディープモンスター。偉大な父と同じく大舞台で躍動し、"怪物"ぶりを発揮できるのか、注目である。

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