穴党記者が徹底分析。スプリングSは馬場悪化で台頭する3頭を狙い撃ち (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 また、吉田記者と坂本記者はともに、このワールドリバイバル以外にも気になる馬がいるという。吉田記者は、前走でオープン特別のジュニアC(1月5日/中山・芝1600m)を勝ったヴェイルネビュラ(牡3歳)に期待を寄せる。

「胴長+脚長のロードカナロア産駒。少し寝気味ながら、つなぎは通常より長めでクッション性があって、ストライドが伸びる走法をしています。ややトモ高の体型ですが、距離は小回りなら2000mまでは問題なさそうです。

 前向きさがあり、追い比べでしぶとく伸び切った前走内容は、素直に評価できます。フットワークからすれば、渋化馬場もこなせる見立て。気のいいタイプで攻め気配も上々ですから、注目ですよ」

 一方、坂本記者はマノイタズラ(牡3歳)の大駆けを見込んでいる。

「相手なりに走れるタイプで、持ち前の先行力からして、中山コースなら侮れません。昇級戦となった前走の1勝クラス・水仙賞(2月27日/中山・芝2200m)は4着に終わりましたが、2200mはちょっと距離が長かったように思います。加えて、道中は馬群の内で力んだような走りでした。あれでは最後のカズ欠もやむなしでしょう。

 2走前の未勝利戦(1月5日/中山・芝2000m)の勝ち時計2分2秒0は、GII弥生賞(3月7日/中山・芝2000m)の勝ち時計と同じ。持ち時計的にはここでは勝負できるはず。リズムよく運べれば、最後のひと踏ん張りもきくと踏んでいます」

 弥生賞では2歳王者のダノンザキッドが3着に敗れ、3歳牡馬戦線は一気に混戦模様となった。スプリングSにおいても、思わぬ馬の台頭があってもおかしくない。もちろん、ここで名前が上がった3頭もその候補である。

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