2021.03.06

弥生賞のダノンザキッドは絶対か。「否」と言う穴党記者が推す伏兵2頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 松田記者はもう1頭、「ダノンザキッドに続く人気でも、伏兵扱いになりそう」として、2戦2勝のシュネルマイスター(牡3歳)も逆転候補に推す。

「前走の1勝クラス・ひいらぎ賞(12月19日/中山・芝1600m)を勝った翌週、同馬を管理する手塚貴久調教師が『どこかで重賞は勝つと思うよ』と自信たっぷりに語った逸材です。同厩舎にはひいらぎ賞と同じ週に行なわれたGI朝日杯フューチュリティS(7着)に参戦したドゥラモンドもいますが、その後、両者の評価は逆転したような印象を受けました。

 なにしろ、シュネルマイスターはノーステッキで中山のマイル戦を3馬身差の圧勝でしたからね。直線で進路が空いた瞬間に伸びた、その瞬発力は相当なものでした。初戦は3角からまくって、早め先頭で勝利。毛色の違う競馬で勝っていることからも、底が知れません」

 初戦は1500m戦、2戦目が1600m戦。初の2000m戦となる今回、距離面での不安はないのだろうか。その点について、松田記者はこう語る。

「父は欧州でマイルGI4勝のキングマン。その産駒ということで、2000mには距離の壁があるように見られていますが、母セリエンホルデはドイツオークス(ドイツ・芝2200m)の勝ち馬です。2ハロンの距離延長にも対応できる血統的な下地はあります。

 加えて、手塚調教師も『鞍上の指示に従順だし、追えば追うほど伸びる』とコメント。2000mの距離は十分にこなしてくれるでしょう。

 また、弥生賞は本番とは大きくペースが異なって、1000mの通過タイムが本番の皐月賞より遅くなることがほとんど。全馬が死力を尽くすGIよりもスローになるのが定番で、ラスト3ハロンで最速、あるいは最速タイの末脚を使った馬が好走するのが例年の傾向です。

 そうやって流れが落ち着くレースとなれば、距離への対応はさらに高まりますし、ダノンザキッドの"1強"という見立てが濃くなればなるほど、この馬への馬券的な妙味も増していくと踏んでいます」

 はたして、ダノンザキッドが再び強さを見せるのか。それとも、取りこぼすようなことがあるのか。もし敗れることがあれば、クラシックへ向けての勢力図は大きく変わることになるだろう。その大役を果たす馬が、ここに挙げた2頭であっても不思議ではない。