阪急杯は穴党記者が見込んだ3頭が「春一番」並みの高配当を運んでくる (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 大西記者はトラインの他に、メイケイダイハード(牡6歳)も気になるという。

「前走のオープン特別・洛陽S(2月13日/阪神・芝1600m)の敗戦は、前半3ハロン37秒6という超スローペースになったことに尽きます。上がり32秒8で追い込んだものの、6着が精いっぱいでした。ともあれ、速い上がりを使えたことは収穫で、復調の気配を感じさせる好内容だったと思います。

 この中間は中1週のローテを考慮してか、軽めの調整ですが、気配は上々。コンスタントに使われてきたことによる出来落ち、といった不安もまったくなさそう。

 阪神は、2020年夏のGIII中京記念(阪神・芝1600m)を最低人気で制するなど、全5勝中3勝を挙げている得意コース。1400m戦も一昨年の3勝クラス・JRAアニバーサリーS(阪神・芝1400m)で勝っており、距離短縮は何ら問題ありません。鞍上の松若風馬騎手とはその時以来のコンビで、持ち味を知っているのは心強い限りです。

 近走は末脚勝負の印象がありますが、本来は好位でも立ち回れる自在性を兼ね備えたタイプ。いかに道中をリズムよく運び、余力を残した形で直線を向けるかがカギになりそう。極端に速い時計での決着にならなければ、上位争いは十分可能な能力を秘めています」

 さて、木南記者ももう1頭、一発を期待したい馬がいるという。

ジャンダルム(牡6歳)です。母がビリーヴという良血。3走前からブリンカーを着用して成績が安定してきました。今回で3戦連続となる1400m戦。中間は坂路で好時計を連発していたようですし、怖い1頭であることは間違いありません」

 今年も波乱ムード漂う阪急杯。"春一番"のような大荒れの高配当をもたらしてくれる馬が、ここに挙げた3頭の中にいるかもしれない。

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