2021.02.20

フェブラリーSはどの馬にもチャンスあり。最も勢いある馬の一発に期待

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 それでも、個人的にはマイルは問題なくこなしてくれると踏んでいます。そう思うのは、馬体や血統といった要素ではなく、川田騎手がフェブラリーSを勝つために、ここまでのレースでいろいろと考えて騎乗してきた――それが今回、「実を結ぶはずだ」と期待しているからです。

 根岸Sのレース後のインタビューでも、「マイル戦のフェブラリーSを見据えた乗り方をした」と川田騎手や安田調教師が話していましたが、個人的にはその前のGIIIカペラS(2着。12月13日/中山・ダート1200m)、復帰初戦のオープン特別・室町S(1着。10月24日/京都・ダート1200m)の段階から、将来的に距離を延ばしていくためにはどうしたらいいか、ということを考えてレースに臨んでいたように見えました。

 以前のレッドルゼルのように、先行して能力差だけで押し切るといった競馬を続けていたら、根岸Sまでは勝てても、フェブラリーSでは距離の壁に泣いていたと思います。しかし、長期的な視野で脚質転換に取り組み、競馬を教えながら同時に結果も出してきた今のレッドルゼルと川田騎手のコンビならば、マイル戦でもしっかり対応してくれるでしょう。

 続いて、有力候補に挙げたいのは、7歳世代のサンライズノヴァ(牡7歳)です。

 フェブラリーSには今年で4年連続の参戦となりますが、冒頭で記したようにメンバーが手薄。相手関係を考えれば、悲願達成へ最大のチャンスと言っていいでしょう。

 東京のダートでは重賞3勝を含め、通算7勝。同じ左回りの地方交流GIマイルCS南部杯(盛岡・ダート1600m)も制しています。

 同馬は、チャンピオンズCや2000m前後の地方交流重賞よりも、フェブラリーSこそが1年の最大目標というタイプ。7歳となると、普通は勝ち切るまでは難しいように思えますが、今年のメンバーであれば、十分に戦えるはずです。

 7歳世代には他にも一昨年の覇者インティ(牡7歳)が、6歳世代には昨年の南部杯を驚異的な時計で勝っているアルクトス(牡6歳)や伸び盛りのソリストサンダー(牡6歳)がいます。さらに、明け4歳のカフェファラオ(牡4歳)、8歳世代のワンダーリーデル(牡8歳)やエアスピネル(牡8歳)らも、東京のダート戦での好走例があって侮れません。まさに今年は突出した存在がいないからこそ、面白いレースになると思います。