2021.02.18

混戦のフェブラリーS。注目は「勝ちだしたら止まらない」血を持つ5歳馬

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 馬券に絡まなかった2014年8着のニホンピロアワーズ、2018年12着のテイエムジンソクは、いずれも1600mが初経験で、1600m以下の出走経験もなかった。「前走で東海Sを勝利し、ダート1600mの出走経験がある馬」に絞ると、グレープブランデーとコパノリッキーの2頭だけではあるが、このレースの勝率は100%。オーヴェルニュもそれに乗っかりたいところだ。

 血統を見てみよう。父スマートファルコンは、GⅠ東京大賞典などダートのGⅠ/地方交流GⅠを6勝。コースレコードを1秒7更新する驚異的なタイムで勝利した5歳時の東京大賞典をはじめ、フリオーソに7馬身差をつけたJBCクラシック、エスポワールシチーに9馬身差をつけた帝王賞など、圧倒的なレースを続けていた実力馬だ。

 ただ、スマートファルコン自身は1600mの実績はそれほどなく、新馬戦の1勝だけ。GⅠ/地方交流GⅠの6勝は1800m~2100mでのレースだった。しかし、1400mのGⅢのレースを5勝するなど、類い稀なるスピードで逃げ脚を見せていたので、1600mの適性もあったはずだ。

 実際に、産駒は1200m(27勝)と1800m(27勝)をメインに幅広い距離で勝利を収めている。1600mは施行回数が少ないので8勝と少ないが、勝率は1200m(6.9%)、1800m(7.1%)より高い7.3%。さらに、父ゴールドアリュールの産駒は、エスポワールシチー(2010年)、コパノリッキー(2014年、2015年)、ゴールドドリーム(2017年)と、3頭でフェブラリーSを4勝しているのだ。

 思えば、父スマートファルコンが初の地方交流GⅠ勝ちを収めたのは5歳時のJBCクラシックで、そこから7歳1月まで9連勝。3~4歳時にも重賞7連勝を記録したことがある。この"勝ちだしたら止まらない"という血を、3連勝中の5歳馬オーヴェルニュが受け継いでいることを祈ろう。