「クラシックへ行くと決めた」レッドベルオーブ。「距離は大丈夫」と陣営

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

 2戦連続レコードという競馬を披露し、続くGI朝日杯フューチュリティS(12月20日/阪神・芝1600m)では1番人気に推された。このレースでも中団の7番手でリズムよくレースを運んだレッドベルオーブ。直線を迎えてからも、外から脚を伸ばして前をいく各馬をとらえていった。

 しかし、先行したグレナディアガーズ、後方から追い込んできたステラヴェローチェには及ばず、3着でゴール。タイトル奪取には、あと一歩届かなかった。

 悔しさを胸にして、明け3歳となったレッドベルオーブ。注目されるのは今後の路線だが、陣営はどう考えているのだろうか。関西競馬専門紙のトラックマンがその点について明かす。

「レッドベルオーブについて、陣営は『クラシック路線に向かう』という方針を決めたようです。これまでマイル戦しか走っておらず、距離への対応が気になるところですが、『(クラシックを)目指すと決めたのだから、大丈夫ということ』ときっぱり。マイラー寄りに映る馬ですが、名門厩舎がどう仕上げていくのか注目です」

 また、陣営としては距離延長という課題以外にも、重要視しているポイントがあるようだ。トラックマンが続ける。

「陣営がレッドベルオーブのことを気にかけて、しきりに口にしていたのは『春までに馬体が増えてほしい』ということ。朝日杯FSではプラス体重でしたが、それまでずっと馬体を減らしていましたからね。ただ、『この中間は順調に成長していると思う』と話していましたから、陣営が望む形での進化を見せているのではないでしょうか」

 馬体が成長し、距離延長にも対応できれば、能力的にはクラシックも十分に狙える素材。レコード勝ちを連発したレッドベルオーブが、春の大一番で改めて真価を発揮するのか。その動向から目が離せない。

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