3歳牝馬番付は「2強」状態。クラシックまでに新星登場への期待膨らむ (4ページ目)

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 3位はユーバーレーベン(牝3歳/父ゴールドシップ)がランクイン。阪神JFで際どい3着となったことが評価されたようだ。

土屋氏
「父コールドシップ×母父ロージズインメイという血統からイメージされるようなパワー型ではなく、良馬場での末脚にも光るものがあります。阪神JFでも時計勝負にきっちり対応して見せました。

 立ち回りの器用さは、父譲りでしょう。全体のスケール感では上位2頭ほどではないものの、どんな条件でも確実に上位に食い込んできそうなイメージがあります」

 4位には3頭が入った。前回2位だったメイケイエールの他、紅梅Sの勝ち馬ソングラインと、1戦1勝のアールドヴィーヴルが圏外からランクインを果たした。

市丸氏
「メイケイエールは、おそらく短距離馬。阪神JFは出遅れて後方から進んだため、何とかこなしたように思えます。とにかくかかる馬で、鞍上の武豊騎手がだましだまし絶妙なタイミングで追い出しましたが、最後は一杯になってしまいましたしね。

 次走はGIIチューリップ賞(3月6日/阪神・芝1600m)ということですが、本番の桜花賞ともに距離的にはギリギリでしょう。短距離戦線での活躍を、いずれ見てみたいと思っています」

木南氏
「ソングラインは、未勝利戦(11月22日/東京・芝1600m)の勝ちっぷりのよさから注目していました。紅梅Sでしっかり結果を出したことで、桜花賞へ楽なローテが組めるようになったことは大きいと思います。

 牝系がロジユニヴァースら重賞勝ち馬を多く輩出しているソニンクというのも魅力。これから、まだまだ強くなりそうです」

本誌競馬班
「アールドヴィーヴルはフサイチコンコルドの母バレークイーンからなる血筋。近親には2017年のダービーで1番人気に推されたアドミラブルがいて、代々受け継がれている切れ味が魅力です。

 不良馬場だった新馬戦(10月10日/京都・芝1600m)の勝ちっぷりは圧巻でした。クイーンCの結果次第で、クラシックへの楽しみが膨らみます」

 現状、上位2頭以外は大混戦と言える3歳牝馬戦線。ランク外にも今後の浮上が見込まれる素質馬が多く、本番までには勢力図がガラッと変わる可能性がある。一段と熾烈さが増すトライアルシーズンから目が離せない。

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