東京新聞杯からGⅠ戦線に羽ばたくのは? 重賞初勝利を狙う2頭に期待

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 左回りでは前述のように中京で勝利があり、重賞では小倉2歳Sの他にもGⅡデイリー杯2歳S(京都/芝1400m)4着、GⅢファルコンS(中京/芝1400m)4着、GⅢアーリントンC(阪神/芝1600m)5着と、まずまずの走りを見せている。東京新聞杯でも通用するはずだ。

 血統を見てみよう。父シャマーダルはGⅠ仏ダービーなどGⅠを4勝し、世界各国でGⅠ馬を出す成功種牡馬。また、祖母シャターは米GⅡオールアロングSを勝ち、GⅠ仏1000ギニー2着の実力馬という、すばらしい血統背景の持ち主だ。マイル戦線から新たな新星の登場に期待したい。

 もう1頭、重賞初勝利を狙う馬からサトノウィザード(牡5歳/栗東・松田国英厩舎)を取り上げたい。

 同馬は2歳10月に新馬勝ち(京都/芝2000m)し、3歳時には若駒S(京都/芝2000m)でも2着に入ったように、中距離戦線を中心に出走していた。だが、4歳となった昨年は徐々にマイルを主戦場とし、3勝を挙げてオープン入りしている。

 昨年11月には立雲峡S(阪神/芝1600m)を4コーナー10番手からの鮮やかな差し切り。今年の1月のニューイヤーS(中山/芝1600m)では4着に敗れたものの、勝ち馬から0秒2差まで迫っている。今回が重賞初出走となるが、この馬も展開が向けば怖い1頭だ。

 以上、今年の東京新聞杯は、重賞初制覇を狙うトリプルエース、サトノウィザードの2頭に注目したい。

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