牝馬戦線の新星ファインルージュ。スタッフの度肝を抜いた「成長力」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

「入厩前は目立たない1頭でしたが、スタッフによると『その後、どんどん評価が高まっていった』とのこと。デビュー前には、同厩のGI馬ステルヴィオと併せ馬をしたほどです。『これほどの成長を見せる馬は珍しい』とスタッフ。クラシック初戦となるGI桜花賞(4月11日/阪神・芝1600m)の頃には、さらによくなると陣営は見ています」

 陣営が驚くほどの成長力を見せるファインルージュ。それを生み出しているのは体質面の強さだという。

「490Kgほどの馬体で、この時期の牝馬としてはかなり大きいほうです。そのため、『しっかり調教を積んでも食欲が落ちず、体が減らない』とスタッフは言っています。馬体減の心配がないので、強い調教によって鍛えられているようです。

 クラシック2戦目となるGIオークス(5月23日/東京・芝2400m)はわかりませんが、桜花賞は距離も問題ないですし、長距離輸送もデビュー戦で経験済み。折り合いも心配なく、現状では不安は見当たりません。この春の大一番に向けて、楽しみな存在であることは間違いないでしょう」

 このまま成長していけば、阪神JFの上位陣とも互角に渡り合える可能性は高い。今後も「新星」ファインルージュの動向から目が離せない。

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