根岸Sで新ダートの名馬は現れるか。期待はコース適正◎の2頭 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 続いては、同じく4歳馬のメイショウテンスイ(牡4歳/栗東・飯田雄三厩舎)。同馬は2歳時の兵庫ジュニアグランプリで、テイエムサウスダンと1馬身半差の2着に入った馬。昨年11月には、今回と同じ条件のグリーンチャンネルC(東京/ダート1400m)を勝利している。

 同じくテイエムサウスダンも出走した、次走の霜月Sでも2着に入るなど、東京コースでは5戦3勝、2着1回と安定。新馬戦(東京/ダート1300m)、オキザリス賞(東京/ダート1400m)と、デビュー2連勝をこのコースで飾っている。

 前走のギャラクシーS(阪神・ダート1400m)は15着と、初めての2桁着順となる大敗を喫した。ただ、不慣れな逃げる形になってしまい、1000m通過59秒2と、やや速めの厳しいペースで行き過ぎたのが敗因だろう。馬体重はプラス16kgだったので、余裕残しでもあったはず。今回は他に逃げる馬もいそうで、同じような形になるとは考えにくく、得意コースに変わって巻き返しが期待できる。

 鞍上は、今年2月いっぱいで引退予定の蛯名正義騎手。数々のGⅠレースを勝った名騎手だが、重賞騎乗は昨年5月以来で、勝利は2018年12月のGⅡステイヤーズS(リッジマン)から遠ざかっている。最後にもうひと花咲かせてほしいものだ。

 以上、今年の根岸Sは、今後の飛躍が期待されるテイエムサウスダン、メイショウテンスイの4歳馬2頭に期待をかけたい。

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