2021.01.23

明け4歳馬たちの躍進が期待されるAJCC。穴はいかにも条件合う5歳馬

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 そして今回、最も注目したいのは、アリストテレスです。同馬はGI皐月賞(中山・芝2000m)、GI日本ダービー(東京・芝2400m)には出走できませんでしたが、条件戦を連勝して菊花賞に出走。いわゆる夏の上がり馬だったものの、菊花賞では鞍上のクリストフ・ルメール騎手の好騎乗もあって、三冠レースの中でコントレイルを最も苦しめました。

 今回、初めての中山コースとなりますが、菊花賞ではコントレイルを徹底マークして動いていったように、器用なレース運びができる馬。条件的に不安を感じるところはありません。

 個人的には、コントレイルが出走しなかったGI有馬記念(中山・芝2500m)に挑戦してもらって、3歳馬の代表として古馬のトップクラス相手にどれくらい戦えるのか見てみたかったな、という思いもありましたが、まずはGIIのタイトルを狙って、今後のステップアップにつなげていく、というのは妥当な判断でしょう。

 サトノフラッグも侮れません。菊花賞では、コントレイル、アリストテレスの争いから大きく離されての3着でしたが、中山コースでの経験と実績はアリストテレスより上。それどころか、今回の条件は古馬を含めても、同馬に最もプラスに働きそうな気がしています。

 昨年の1月に中山で2勝目を挙げて、続くGII弥生賞(中山・芝2000m)では重馬場のなか、"これぞ中山の勝ち方"というマクりを見せて圧勝。その後、皐月賞では5着に敗れたものの、秋初戦のGIIセントライト記念(中山・芝2200m)では"負けて強し"の2着でした。

 東京コースでは新馬戦で6着、ダービーで11着と大きく崩れていますが、中山では最も悪かった皐月賞でも5着と掲示板を確保しています。同馬のレースぶりを含め、現役屈指の中山巧者へと成長していきそうな雰囲気があります。今回、その一端を垣間見せてくれることを楽しみにしています。

 これら2頭に限らず、ヴェルトライゼンデ、ウインマリリンら明け4歳馬たちのレースぶりには、とにかく注視したいと思っています。この世代のがんばりが、今年のGI戦線の盛り上がりに直結しますからね。