シンザン記念は中京で開催。条件変更が吉になりそうな馬は?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 1月10日、中京競馬場でGⅢシンザン記念(芝1600m)が行なわれる。

 今年初めての「JRA3歳重賞」となるこのレース。通常は京都で行なわれるが、今年は京都競馬場改修工事により、中京競馬場で開催されるのがポイントだ。キャリアが少ない3歳馬のため、コース適性などはあまり気にしすぎないほうがいいという意見もあるだろうが、すでにコース実績が十分な馬もいるため軽視はできない。

 今年の出走予定馬の中で、中京で勝利経験があるのは3頭いるが、実績上位なのはダディーズビビッド(牡3歳/栗東・千田輝彦厩舎)だ。同馬は昨年6月の新馬戦(阪神/芝1600m)で、この年の2歳世代最初のJRA勝ち馬となり、3カ月半後の野路菊S(中京/芝1600m)も2着と好走している。

前走のこうやまき賞を制したダディーズビビッド前走のこうやまき賞を制したダディーズビビッド 続くGⅢサウジアラビアロイヤルC(東京/芝1600m)では、不良馬場の影響もあったのか10着と大敗。しかし前走のこうやまき賞(中京/芝1600m)には馬体重プラス14kgと成長して臨み、中団追走から道中はやや"かかり気味"だったものの、鋭く脚を伸ばし、2着に1馬身1/4差をつけて快勝した。その勝利で、今回と同じ「中京/芝1600m」では2戦1勝2着1回。京都→中京の条件変更は願ってもないことだろう。

 こうやまき賞は、歴史は浅いが「出世レース」として知られている。2018年勝ち馬のダノンチェイサーはGⅢきさらぎ賞、2017年2着のグローリーヴェイズはGⅠ香港ヴァーズ、2016年勝ち馬のペルシアンナイトはGⅠマイルチャンピオンシップ、2013年ヌーヴォレコルトはGⅠオークスと、のちに重賞勝ちを果たした。

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