有馬記念はなぜ荒れるのか。その本質を見抜く穴党記者が推す4頭 (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamistu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 ここ最近のレースを見ると、以前ほどかかる感じもなくなって、むしろマイル戦での瞬発力勝負がキツくなっている印象があります。とはいえ、脚力に衰えは感じませんし、中山適性を考えれば、一発逆転もあると思っています」

 木村記者ももう1頭、穴馬候補を挙げる。

オーソリティ(牡3歳)です。前走のGIIアルゼンチン共和国杯(11月8日/東京・芝2500m)では、およそ6カ月ぶりのレースで古馬相手に完勝。体もパワーアップしていました。オルフェーヴル産駒で、母父シンボリクリスエス。血統的にも、中山は間違いなく合うと思います。

 GII弥生賞(3月8日/中山・芝2000m)でサトノフラッグあたりに負けていて、クラシックには出走していません。そうしたことを考えると、古馬トップクラスのレースでいきなり通用するかどうか、懸念はあります。それでも、ごまかしが利くコースでうまく立ち回って、より持ち味が生きる舞台で能力を全開できれば、チャンスはあると見ています」

 泣いても、笑っても、これが今年最後の大勝負。この秋のGIシリーズは比較的固い決着に収まっていたが、ここに挙げた馬たちが最後に大波乱を起こしてくれるのではないだろうか。

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