2020.12.25

有馬記念はなぜ荒れるのか。その本質を見抜く穴党記者が推す4頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamistu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 太田記者はもう1頭、「意外に妙味がある」としてラッキーライラックの名前を挙げた。

「牡馬相手のGI宝塚記念(6月28日/阪神・芝2200m)やGII札幌記念(8月23日/札幌・芝2000m)で負けたからか、予想していたよりも下馬評が低く、オッズ的にはクロノジェネシスやフィエールマンとは差が開きそう。その分、オイシイ配当が見込めると踏んでいます。

 宝塚記念と札幌記念は結果的に勝ちにいったことが裏目に出たようで、同馬を管理する松永幹夫調教師も『タメたほうがいい』と言っていました。大阪杯を勝っているように、本来は牡馬相手でもヒケを取りません。

 冬毛が出ていますが、これは体質によるもので体調に不安はありません。荒れ馬場に強いステイゴールド系という血統も魅力で、うまく馬群で脚をタメることができれば、父オルフェーヴルに続いて"有終の美"を飾ることも夢ではないと思います」

 一方、デイリー馬三郎の木村拓人記者は上位人気馬に疑問を投げかけ、一段と"荒れる"レースを想定している。

「コーナー6回の中山・芝2500mなので、ごまかしが利く可能性はありますが、クロノジェネシス、ラッキーライラックの人気の牝馬2頭にとっては、これまでの成績から、若干距離が長い感じがします。フィエールマンについても、昨年は自分から動いて4着と能力の高さでこなして見せましたが、適性を考えれば、中山の馬場は本質的には得意とは言えません。付け入る隙は十分にあると踏んでいます」

 そこで、木村記者が注目したのは、ペルシアンナイト(牡6歳)だ。

「3歳時にGI皐月賞(中山・芝2000m)で2着となったあと、GI日本ダービー(東京・芝2400m)では引っかかって自滅(7着)。その激しい気性によって、その後はマイル路線を選択しましたが、体型だけ見れば、中距離でやれてもおかしくありません。皐月賞もそうですが、大阪杯や札幌記念でも2着に来ていますからね。