2020.12.25

有馬記念はなぜ荒れるのか。その本質を見抜く穴党記者が推す4頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamistu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 では、波乱を演出しそうな馬を見出すには、どういった点に目を向ければいいのだろうか。太田記者は「馬場がポイント」と言う。

「今開催の中山は、開幕週に雨が降った影響もあってか、時計がかかるタフな馬場状態になっています。先週も良馬場でしたが、短距離戦を含めて、上がり34秒5を切った馬は1頭もいませんでした。たとえば、フィエールマンのように切れ味を身上とする馬にとっては、歓迎すべき条件とは言えないでしょう」

有馬記念での大駆けが期待されるキセキ有馬記念での大駆けが期待されるキセキ  そうして、太田記者が導き出した穴馬候補は、キセキ(牡6歳)だ。

「菊花賞を勝った不良馬場から超高速馬場まで、馬場を問わずに走れるのは強みです。先手を取るにはバビット(牡3歳)との兼ね合いがありますが、キセキを管理する角居勝彦調教師に話を聞くと、『前回のGIジャパンC(11月29日/東京・芝2400m)でも出して(ハナへ)行っているし、作戦を選べなくなっている』と言っていましたから、今回も積極策が濃厚。残り目への期待が膨らみます。

 現に、前走のジャパンC(8着)では大逃げを打って、最後は失速しましたが、2000mを1分57秒5で通過。まだまだ力は衰えていません。6つのコーナーで、うまく息を入れつつスタミナ勝負に持ち込めば、菊花賞馬の持久力が最後にモノを言うと思います」