チャンピオンズC、穴党記者がクリソベリルの刺客に指名した3頭とは (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

「『同厩舎は人気薄を狙え』は昭和の競馬の格言かもしれませんが、この馬にはその"金言"が当てはまりそうな気がしています。1週前の追い切りを終えて、クリソベリルについてはやや歯切れが悪かった音無秀孝調教師も、サンライズノヴァについては『よかったですね』とその動きのよさに表情を崩していました。

 2年前のチャンピオンズCでは6着に終わっていますが、『あの頃とは馬が違う。トモの甘さが解消されて、スタートを決められるようになった』と音無調教師が語っているように、このところは道中の位置取りも最後方というわけではなく、中団ぐらいに構えて競馬が運べるようになりました。今年はすでに重賞を2勝。充実した今なら、僚馬に迫って、かわすシーンがあってもおかしくありません」

 一方、太田記者は3年前にこのレースを制し、昨年も2着と奮闘した古豪を穴馬候補に推奨する。

ゴールドドリーム(牡7歳)です。昨年のレース以降、4着、6着、3着、6着と精彩を欠いていますが、『終わった』と決めつけるのは早計です。なにしろ、今年の2月に行なわれた海外GIのサウジカップ(6着。2月29日/サウジアラビア・ダート1800m)では、クリソベリルに先着。日本馬では、同馬に先着している唯一の馬ですから」

 さらに太田記者は、3着、6着に敗れたその後の2戦については「明確な敗因がある」と言って、ゴールドドリームの躍進に期待を寄せる。

「2走前のGIII平安S(5月23日/京都・ダート1900m)は、帰国初戦で本調子ではありませんでした。前走の地方交流GI南部杯(10月12日/盛岡・ダート1600m)は"鬼門"と言えるほど、相性の悪い盛岡での一戦。しかも、超高速馬場でしたから、度外視していいでしょう。

 そこから今回は『昨年とそん色ない状態』と、管理する平田修厩舎の堀部光弘調教助手。間違いなく復調しており、まだまだ衰えも感じられません。近走の成績によって人気を落とすようなら、狙い目だと思います」

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