2020.11.25

ジャパンCの「3強」を徹底比較。世紀の一戦で最有力となるのは?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 不安点を挙げるとすれば、牡馬の一線級と戦うのが初めてになること。オークスの勝ちタイムは、同じ東京/芝2400mのGⅠ日本ダービーを制したコントレイルのタイム(2分24秒1)と0秒3差で大きな差はないとも言えるが、今年の3歳牝馬のレベルはあまり高くないとも見られているため、この不安は小さくない。

 続いては10月25日にGⅠ菊花賞(京都/芝3000m)を勝利したコントレイル。この秋はGⅡ神戸新聞杯(中京/芝2200m)から始動して勝利し、菊花賞では折り合いに苦労しながら、アリストテレスをクビ差抑える辛勝で三冠制覇を果たした。東京/芝2400mでは、今年5月の日本ダービーで4、5番手からスムーズに抜け出し、サリオスに3馬身差をつけて勝っている。

 平成以降、良馬場の日本ダービーで3馬身以上の差をつけて勝利した馬は、1991年トウカイテイオー、1994年ナリタブライアン、2005年ディープインパクト、2007年ウオッカと、顕彰馬となった歴史的名馬が揃っている。菊花賞の辛勝でコントレイルの実力に疑問を持つ見方もあるかもしれないが、適距離ではない3000mで大きく崩れず勝ちきったところに、能力と精神力の強さがうかがえる。日本ダービーと同じ舞台なら不安は少ない。この秋に2戦していて、他の2頭より1走多いが、大きなマイナスにはならないだろう。

 最後に、これが引退レースとなるアーモンドアイ。5歳を迎えた今年はドバイ遠征中止からGⅠヴィクトリアマイル(東京/芝1600m)を4馬身差で圧勝後、GⅠ安田記念(東京/芝1600m)で2着。そして、5カ月ぶりのレースとなった前走のGⅠ天皇賞・秋(東京/芝2000m)を勝利し、同レースの連覇とGⅠ8勝目を飾った。

 東京/芝2400mでは、3歳時にGⅠオークス、ジャパンCを勝利。オークスの勝ちタイムは2分23秒8と、他の2頭の3歳春より速いタイムを記録している。なんといっても、2年前のジャパンCの内容が圧巻だった。それまでの芝2400mの記録を1秒5上回る、2分20秒6のJRAレコードタイムで1馬身3/4差をつけての勝利。この走りによって"歴史的名馬"という評価を得たと言えるだろう。