マイルCSはグランアレグリアとサリオスが2強。だが不安材料もある (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 以上、2頭を比較してみたが、能力的にはグランアレグリアが優位で、力を出し切れれば圧勝もあると見ている。ただ、どちらにも不安点はあり、「2頭で堅い」とは言い切れない。その一角を崩すとするならば、昨年の勝ち馬インディチャンプ(牡5歳/栗東・音無秀孝厩舎)が有力と見ている。

 この秋はスプリンターズSを筋肉痛のため回避し、出走は安田記念以来の5カ月半ぶり。だが、昨年の同レースでGⅠ天皇賞・秋2着のダノンプレミアムを突き放した走りはすばらしく、かなり強いマイラーだ。マイルチャンピオンシップは2006年、2007年で勝利したダイワメジャーなど過去5例の連覇があるように、前年の勝ち馬が強さを見せるレースでもある。

 前走の安田記念は3着に敗れたが、レース中に落鉄があったようで、その影響を考えれば十分に走っている。順調な臨戦過程ではないとはいえ、軽視できない存在だ。

 以上、今年のマイルチャンピオンシップは、グランアレグリアを最優位に見つつ、前年の勝ち馬インディチャンプにも注意しておきたい。

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