堤礼実アナの夢のような3週間。歴史的快挙に「私たち、持っていますね」 (2ページ目)

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

 3週連続となる歴史的偉業達成は、史上初の無敗の牝馬三冠から始まりました。秋華賞を勝ったデアリングタクト、強かったですね。

 オンエアー中のスタジオでは、レースが始まると、普段から出演者のみなさんがモニター画面に釘付けになることが多いのですが、これだけの偉業がかかったレースとなると、誰もが他の人の話が耳に入らないくらい、画面に見入っていました。

 私も正直、オンエアー中であることを忘れてしまうほど、レースに集中していたような......。最後の直線に入ったところで「これは勝ったな」と思いつつも、心の中では「がんばれ、がんばれ」と最後まで叫び続けていて、勝った瞬間に思わず拍手しながら「ウワーッ」と叫んでしまいました。きっと音声さんはうるさかっただろうな、と反省しています(苦笑)。

 本番後は、佐野瑞樹アナとふたりで、「私たち、持っていますね」と話しながら、気分よくアナウンス室へ戻りました。こんなことは滅多に起こることではないし、競馬番組のMCとしてこんな場面に立ち会えるなんて......、本当に幸せなことだと思います。

 続く菊花賞では、コントレイルが史上初の父子二代で無敗の三冠馬になりました。

 前々回の連載でもお話ししたように、私にとってコントレイルは、春と夏に一度ずつ取材をさせてもらったこともあり、特別な思い入れがある馬です。そんな馬が無敗の三冠に挑むとあって、仕上がり具合はどうなんだろう、どんなレースを見せてくれるんだろう、と気が気ではありませんでした。

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