秋華賞でデアリングタクトに死角あり?一抹の不安をあら探しした (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 こうした不安が囁かれるのも、デアリングタクトを巡る、他の馬たちによる包囲網があるからだ。実際にオークスでも、道中で包まれて行き場をなくしたり、最後の直線でも四方を囲まれて抜け出せなかったり、ヒヤッとするシーンが何度か見られた。

「主戦の松山弘平騎手は若手の有望株ですが、その若手に対する"意地"みたいなものが、先輩ジョッキーたちにはある。それが、レースでは"圧"となって、松山騎手にのしかかってきます。

 今度は、史上初となる記録がかかっていますからね。その"圧"はますますキツくなるはず。松山騎手はそれを、これまでと同じように跳ね返せるかどうか。それも"重箱の隅のひとつ"でしょうが、決して容易いことではないと思いますよ」

 繰り返しになるが、これらの懸念はすべて"重箱の隅をつつく""あら探し"のレベルだ。

 秋華賞の過去10年の結果を振り返ってみれば、1番人気が4勝。そのうち3頭が二冠馬で、いずれも三冠を達成している。デアリングタクトにとっては、心強いデータである。

 オークスで見せた"異次元"の末脚が再び炸裂するのか。デアリングタクトの走りに注目である。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る