「有力候補」と騒がれながら、
本番のクラシックでは勝てなかった馬たち

  • 新山藍朗●文 Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 2012年のクラシックを戦ったグランデッツァ、ワールドエースの同期生もデビュー前から評価が高く、どちらもトライアルを完勝。人気を分け合う存在だったが、2頭とも戴冠を果たすことはできなかった。

 グランデッツァは1番人気の皐月賞で5着、4番人気のダービーで10着。ワールドエースは、2番人気の皐月賞で2着、1番人気のダービーで4着に終わった。そして、両馬ともその後に故障し、長期の療養を強いられた。

 最近の馬で言えば、シーザリオを母に持つリオンディーズか。兄にエピファネイアがいる超良血で、デビュー2戦目でGIの朝日杯フューチュリティSを快勝し、一躍クラシック候補となったが、兄弟の中でも気性の悪さが際立っていた。

 結局、それが災いしてか、皐月賞では直線でヨレて、4着入線も5着降着。ダービーでも、後方待機の極端な競馬をして5着となった。

 ざっと挙げただけでも、これだけいる。他にも取り上げたい馬は何頭もいるが、個人的に思い出深い馬を、後編であらためてピックアップしていきたい。

(つづく)

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る