シテフローラルは、スタッフ曰く「兄サトノクラウンによく似ている」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 同馬は兄サトノクラウンも所属していた堀厩舎にすでに入厩済み。デビューへ向けて調整を重ねているが、陣営の評判はすこぶるいいようだ。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「サトノクラウンのあとも、この血筋の馬を何頭か管理している堀厩舎ですが、兄姉の中で『(シテフローラルが)一番サトノクラウンに似ている』とスタッフは話していました。走りも、馬の雰囲気も、サトノクラウンのそれに近く、『気性もまとまっている』とのこと。追い切りでは格上の年長馬と再三併せており、陣営の期待の大きさが感じられます」

 初陣は、10月11日の2歳新馬(東京・芝2000m)を予定。鞍上は、サトノクラウンとのコンビで宝塚記念を制したミルコ・デムーロ騎手が務めるようだ。

 こうして、デビューに向けて万全な状態を整えつつあるシテフローラルだが、期待が大きいがゆえに、陣営は同馬に対して慎重な姿勢を崩さない。先述のトラックマンが語る。

「数日前の追い切りでのこと。シテフローラがゴール前で遅れたんですね。併せた馬が強めに追っていて、シテフローラルは馬なりだったので、それ自体は気にならなかったのですが、堀調教師から見て、シテフローラルの走りがまだ少し重く映ったみたいなんです。当然、中途半端な状態では出したくないですから、状態次第ではデビューを1週遅らせる可能性もあるとか。この辺りも、シテフローラルへの評価が高いからこそ、ではないでしょうか」

 サトノクラウンと似た雰囲気を持っているというシテフローラル。陣営の期待を背負って、兄と同じく大舞台で結果を残すことができるのか。まずは、デビュー戦の走りに注目したい。

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