1番人気を斬る。神戸新聞杯の
コントレイルは本当に「絶対」なのか

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Kyodo News

 次にローテーションを見てみたい。

◆ダービーから直行してきたダービー馬(16頭出走。※二冠馬を含む)
11勝、2着4回、3着0回、着外1回(勝率68.8%、連対率93.8%)

 こちらの勝率、連対率もかなり高い。4着に敗れたウィナーズサークルを除けば、二冠馬を含むダービー馬で3着以下に敗れたのは、菊花賞直前の前哨戦の前にもう1戦挟んでいる、ダイナガリバー、タヤスツヨシ、ネオユニヴァースの3頭。ローテーション的には、ダービーからの直行が最善と見る。

 ちなみに、ダービーから直行して負けた5頭は、ウィナーズサークル、ナリタブライアン、アグネスフライト(2着)、メイショウサムソン、エイシンフラッシュ(2着)。ここでも、負けた馬はすべて無敗ではなかったことを思えば、コントレイルの優位は動かない。

 今回、コントレイルは中京コース初出走となる。血統面から同舞台の適性を見てみたい。

◆ディープインパクト産駒の中京以外の芝2200mの戦績(延べ587頭)
77勝、2着75回、3着58回、着外377回(勝率13.1%、連対率25.9%)
◆ディープインパクト産駒の中京・芝2200mの戦績(延べ172頭)
20勝、2着17回、3着13回、着外122回(勝率11.6%、連対率21.5%)

 上記のとおり、ディープインパクト産駒の中京・芝2200mにおける戦績は、他の競馬場の芝2200mと比べるとやや劣る。重箱の隅をつついてコントレイルの死角を探すなら、この辺りにあるかもしれない。

 とはいえ、今回と同じ舞台で行なわれている3歳春の出世レースのひとつ、1勝クラスの大寒桜賞では、過去9回開催されていて、ディープインパクト産駒が4勝も飾っている。この舞台を「死角」とは、とても言えない。

 総合的に見て、世の中の評価がそうであるように、今回の神戸新聞杯は「コントレイルで鉄板」と見ていいのではないだろうか。

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