神戸新聞杯はコントレイルが盤石。それでも押さえるべき2頭がいる (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 このレースに敗れている日本ダービー馬は2010年2着のエイシンフラッシュ、2006年2着のメイショウサムソンなどがいるが、2頭とも日本ダービーはクビ差で僅差の勝利だった。3馬身差で圧勝しているコントレイルとは訳が違う。例年とはコースが異なるため多少は事情が変わってくるが、日本ダービーや皐月賞ともそれほど距離が変わらないため、コントレイルが勝利する可能性は高いだろう。

 とはいえ、"絶対"がないのが競馬だ。当日の体調や道中の不利などで、圧倒的人気馬が敗れることもある。そんな場合に台頭してきそうな馬を挙げていこう。

 まずはメイショウボサツ(牡3歳/栗東・西浦勝一厩舎)。同馬は中京で3戦して2勝。その内容もよく、昨年12月の未勝利戦(芝2000m)で2分01秒7のレコード勝ちを収め、今年3月には重馬場の大寒桜賞(芝2200m)を勝利している。

 今回のメンバーの中で、「中京/芝2200m」に出走して勝利している唯一の馬でもあり、馬場状態を問わないのも心強い。先週のGⅡローズS(中京/芝2000m)で、14番人気ながらリアアメリアに次ぐ2着に入って波乱を演出したムジカも、同じエピファネイア産駒というのも魅力だ。ちなみにエピファネイアは、「阪神/芝2400m」で行なわれた2013年の神戸新聞杯の勝ち馬だ。

 もう1頭はファルコニア(牡3歳/栗東・角居勝彦厩舎)を挙げておきたい。

 前走のGⅡ京都新聞杯(京都/芝2200m)は3着で、約4カ月半ぶりの出走になる。1歳上の全兄トーセンカンビーナは、今年のGⅡ阪神大賞典(阪神/芝3000m)2着、GⅠ天皇賞・春(京都/芝3200m)5着と奮闘した遅咲きのステイヤー。夏を越しての成長が期待される血統馬だ。

 以上、今年の神戸新聞杯は、コントレイルの順当勝ちと見つつ、メイショウボサツ、ファルコニアの激走に期待したい。

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