セントライト記念は夏の上がり馬2頭で決まり。血統も中山向きでバッチリだ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 血統を見てみよう。父はGⅠ日本ダービー馬のエイシンフラッシュで、姉はGⅢ中山牝馬Sなど重賞2勝のフェアリーポルカ。伯母トゥザヴィクトリーはGⅠエリザベス女王杯勝ち馬で、その産駒には重賞5勝、GⅠ有馬記念3着2回のトゥザグローリー、GⅡ弥生賞の勝ち馬でGⅠ有馬記念、GⅠ皐月賞2着のトゥザワールドがいる。

 重賞勝ち馬が続出し、中山コースとの相性がいい名牝系で、中でも現4歳のリオンリオン(父ルーラーシップ)は昨年のセントライト記念を制している。また、エイシンフラッシュはルーラーシップと同じキングマンボ系と、父系にも共通点がある。同牝系馬によるセントライト記念連覇に期待したい。

 もう1頭、マイネルソラス(牡3歳/美浦・和田正一郎厩舎)を挙げておきたい。同馬は前走の利尻特別(1勝クラス、札幌/芝2000m)を勝ってここに臨む。そのレースは1勝クラスなので格は低いが、中団追走から早めに動いて押し切る内容は成長を感じさせるものだった。

 父は、中山開催の皐月賞、有馬記念をはじめ、GⅠ6勝のゴールドシップ。さらに3代母ダイイチルビーはGⅠ安田記念、GⅠスプリンターズSを勝った名牝だ。このレースはゴールドシップの父ステイゴールド産駒の成績がよく、2009年ナカヤマフェスタ、2011年フェイトフルウォー、2012年フェノーメノで3勝。2015年には500万下を勝ち上がったばかりの10番人気ジュンツバサが3着に入って波乱を演出している。

 ゴールドシップ産駒は現3歳が初年度産駒で、このレースに産駒が出走するのは初めて。だが、ゴールドシップ自身も中山競馬場で好成績を残していたように、産駒がこのコースで実力を発揮する可能性は十分にある。マイネルソラスは昨年9月に中山芝1600m戦に出走して3着だったが、約1年越しの中山で、2200mの距離での激走に期待したい。

 以上、今年のセントライト記念は血統が魅力的なココロノトウダイ、マイネルソラスの2頭に期待する。

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