穴党記者は知っている――京成杯AHで波乱を起こすのはどんなタイプか (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 さらに小田記者は、穴候補をもう1頭オススメする。

シゲルピンクダイヤ(牝4歳)です。GIヴィクトリアマイル(6着。5月17日/東京・芝1600m)からのぶっつけですが、2016年にはGI日本ダービー(11着)からぶっつけのロードクエストが1着、ヴィクトリアマイル(15着)からぶっつけのカフェブリリアントが2着。そうした過去の例からも、侮れない存在と見ています。

 昨秋のGI秋華賞(京都・芝2000m)が464kgで、ヴィクトリアマイルが456kgという馬体重。正直、この春の成長は今ひとつですが、前走のヴィクトリアマイルでは、2着サウンドキアラとはコンマ3秒差と健闘しています。

 聞くところによると、この夏は20kg以上も馬体重が増えてパワーアップしているとのこと。ここに来て、父ダイワメジャーらしい成長力を見せているようで、ハンデ54kgもプラス。当日落ち着いていたら"買い"だと思いますよ」

 一方、デイリースポーツの大西修平記者は、関屋記念組に注目。4着ミッキーブリランテ(牡4歳)を穴候補に推す。

「前走の関屋記念では9番人気で4着と奮闘。2走前のGIII中京記念(7月19日/阪神・芝1600m)に続く好走(7番人気5着)で、重賞でも通用することを改めて証明しました。とはいえ、今回も近3走で先着を許した馬や、秋に向けて始動する実績馬の存在もあって、人気になりそうもなく、再度の激走を期待してみるのも悪くはないでしょう。

 関屋記念ではメンバー2位となる34秒2という上がりをマークし、4角14番手から追い上げました。逃げ馬が2着となった流れを考えれば、評価できる内容でしょう。

 前走のように長くいい脚を使えるのに加えて、一瞬の切れる脚も使えるタイプ。それを考えれば、小回りで直線の短い中山コースのほうが、条件は合いそうです。しかも、トロワゼトワル(牝5歳)やスマイルカナ(牝3歳)ら先行勢が多彩ゆえ、流れも向くのではないでしょうか。

 ハンデ54kgで臨めるのも好材料。そのうえ、自厩舎の馬で、脚の使いどころを知っている坂井瑠星騎手が手綱を取るとなれば、勝機は十分と見ます」

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