セントウルSは「高松宮記念の好走馬」と
「3歳馬」から狙うべし

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 安田記念以降は、今回のセントウルSを目標にじっくりと調整され、いい状態に仕上がってきているようだ。中京の芝コースでは高松宮記念のほか、3歳時のGⅢファルコンS(芝1400m)も勝利しており2戦2勝。ダートも含め全4勝がすべて左回りという"サウスポー"でもある。

 父は、米三冠馬ジャスティファイを出した世界的種牡馬のスキャットダディという貴重な血統の持ち主であり、将来は種牡馬としても期待されている存在。この秋に、もうひとつビッグタイトルを加えておきたいところだ。

 もう1頭は、高松宮記念で好走した馬ではないが、ビアンフェ(牡3歳/栗東・中竹和也厩舎)を挙げたい。

 このレースは3歳馬の健闘も目立っており、過去10年では2012年にエピセアロームが6番人気で、2015年にはアクティブミノルが10番人気で勝利した。ほかにも、2018年の2番人気ラブカンプーが2着。2019年には7番人気ファンタジストが2着、3番人気イベリスが3着に入っている。

 ビアンフェは、昨年のGⅢ函館2歳S(函館/芝1200m)、前走の葵S(京都/芝1200m)と芝1200mの重賞を2勝。2歳重賞とこのレースの関連性は高く、前述のアクティブミノルは函館2歳Sの勝ち馬、ファンタジストも2歳夏のGⅢ小倉2歳S(小倉/芝1200m)の勝ち馬だ。

 ビアンフェは前走を勝っていて勢いがあるし、1200mでは4戦して3勝、2着1回と実に安定した成績を残している。過去に好走した3歳馬よりも期待値は高いと言える。

 中京競馬場での出走は今年3月のファルコンSのみで、9着と敗れているが、同レースは初めての重馬場だったため馬場適性が影響したのだろう。稍重馬場までなら問題ないはずだ。

 以上、今年のセントウルSは実績馬ミスターメロディと、勢いがある3歳馬ビアンフェの2頭に期待する。

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