札幌記念、ラッキーライラックの牙城を崩す「穴馬候補」は3頭いる (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO


札幌記念での激走が期待されるブラックホール札幌記念での激走が期待されるブラックホール 一方、松田記者ももう1頭、穴馬を推奨する。唯一の3歳馬、ブラックホール(牡3歳)だ。

「GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)では、2着馬サリオスと同じメンバー2位タイの上がり(34秒1)をマークして、7着という結果を残しました。

 そうして、トーセンスーリヤと同じく、この馬も当初はGIIセントライト記念(9月21日/中山・芝2200m)が始動予定でしたが、状態がよく、今回は前倒しての参戦となります。札幌滞在が合うのか、調子をグングンと上げていて、1週前の追い切りでは、芝で6ハロン74秒6-1ハロン12秒0と、実戦とさほど変わらない時計をマークしました。

 このタイムを見て思い出したのが、昨夏に制したGIII札幌2歳S(札幌・芝1800m)での最終追い切りです。当時は、6ハロン72秒8-1ハロン11秒7という猛時計でした。動きのよさが成績に直結するとしたら、今夏の体調もすこぶるよく、レースでの楽しみが広がります。

 今の札幌・芝は、前残り傾向が強いですが、コース自体はコーナーが緩く、立ち回り次第では差しも届く設定。流れひとつで、上位に食い込む可能性はあると思いますよ」

 今春、牡馬相手のGI大阪杯(4月5日/阪神・芝2000m)を快勝し、現役トップレベルの実力を示したラッキーライラック。その牙城を崩すのはかなりハードルが高そうだが、同馬の最大目標はあくまでもこの先。余力残しの仕上げであれば、万全の仕上げで臨む馬がひと泡吹かしてもおかしくない。そして、その大役を果たす馬が、ここに挙げた3頭の中にいても不思議ではない。

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