2020.08.09

キングカメハメハの種牡馬界での存在感は
ディープインパクトを上回る

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 ダートで一時代を築いた名馬のホッコータルマエは、日本で初めてGⅠ/地方交流GⅠの10勝を達成。そして初のダービー馬となったのが、7世代目産駒のドゥラメンテだ。

 ドゥラメンテはエアグルーヴを祖母に持ち、GⅠエリザベス女王杯連覇のアドマイヤグルーヴを母に持つ良血。GⅠ皐月賞も勝って二冠を果たし、GⅠ日本ダービーでは父が出したレースレコードを更新した。そのドゥラメンテの2年後にも、日本ダービー馬レイデオロが誕生。4歳時もGⅠ天皇賞・秋を制するなど息の長い活躍を見せた。

 さらに、キングカメハメハのすばらしい功績は、優秀な「後継種牡馬」を輩出している点にある。中でもロードカナロアは、初年度産駒から「牝馬三冠を」含むGⅠ7勝の現役最強馬アーモンドアイ、GⅠマイルチャンピオンシップ勝ち馬のステルヴィオを、2世代目産駒からも皐月賞馬サートゥルナーリアを出した。今年は海外でも、タガロアが豪GⅠMRCブルーダイアモンドSを勝利している。

 ロードカナロアはJRAサイアーランキングでも、ディープインパクトに次ぐ2位につけ、次代の首位を伺う存在だ。さらにルーラーシップも産駒として結果を残しており、初年度からGⅠ菊花賞勝ち馬のキセキ、昨年はメールドグラースが豪GⅠMRCコールフィールドCを勝利している。

 ディープインパクトの後継種牡馬、リアルインパクトの産駒であるラウダシオンも今年のGⅠNHKマイルCを勝利しているが、キングカメハメハは2頭の種牡馬が海外を含む合計5頭のGⅠ馬を出している。後継種牡馬の争いでは一歩リードしていると言えるだろう。

 日本ではサンデーサイレンス系の発展が目覚ましく、必然的にサンデーサイレンス系の牝馬が多くなっているため、それら牝馬の相手には、血が濃くなり過ぎないように非サンデーサイレンス系の種牡馬の需要が高い。実際に、昨年の日本供用種牡馬の種付け数ランキングを見ても、ロードカナロア245頭、ルーラーシップ225頭と、キングカメハメハ産駒の2頭が上位を占めた。