マリアライトの初子オーソクレース。
動きよく、スタッフの評価は上々

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 一躍トップホースとなったマリアライトは、そのままGI有馬記念(中山・芝2500m)にも出走。一線級の牡馬相手に4着という好結果を残した。

 年が明けてからも、牡馬混合の重賞レースで奮闘を続けたマリアライト。上半期のグランプリ、GI宝塚記念(阪神・芝2200m)にも挑むと、鮮やかな走りを見せて2度目のGI制覇を果たした。

 同レースには、前年の二冠馬ドゥラメンテをはじめ、前年の菊花賞馬で、GI天皇賞・春を制したばかりのキタサンブラック、さらに前年の覇者ラブリーデイなど、豪華メンバーが集っていた。それゆえ、マリアライトは8番人気の低評価だったが、3コーナー過ぎから大外を徐々に進出。4コーナー手前からロングスパートをかけていった。

 直線、逃げるキタサンブラックに、馬群を抜け出してきたラブリーデイ、大外から強襲するドゥラメンテらと、マリアライトは熾烈な争いを展開。そしてゴール前、キタサンブラックをとらえ、ドゥラメンテの猛追を振り切って、見事に大金星を挙げた。

 その偉大なる母の初子となるオーソクレース。現在は放牧中で、まだ強い調教はしていないようだが、厩舎スタッフの評価は高いそうだ。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「オーソクレースは春に一度入厩し、ゲート試験に合格しています。その時の感触をスタッフに尋ねると、『走り出すとすばらしい』と絶賛していました。動きや乗り味に、かなりの手応えを感じているようです。5月時点で、馬体重は500kgほどあったとのことですが、『太い印象もなく、いい馬体』とも話していました」

 ただ、気性面については、少し課題があるようだ。先述のトラックマンが続ける。

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