2020.07.18

立場が違う人気馬2頭が注目の函館記念。
末脚自慢の伏兵馬にも要注意

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 鞍上は、木幡育也騎手。同馬との相性がよく、オープン入り後はずっとコンビを組んでいます。木幡育騎手は藤沢和雄厩舎の所属で、今回の函館記念には藤沢厩舎の馬が3頭出走しますが、小桧山悟厩舎の管理馬であるトーラスジェミとのコンビで参戦します。

 今年で4年目の木幡育騎手。競馬学校の同期生には、すでにブレイクしている横山武史騎手などがいて、彼らと比べるとやや後れを取っている感がありますが、最近はトーラスジェミニ以外にも、上のクラスで勝負できるお手馬が増えてきています。巴賞をしっかりと勝たせた勢いで、函館記念でも結果を残して、さらなる飛躍を遂げてもらいたいですね。

 木幡育騎手と似て、と言うと語弊があるかもしれませんが、トーラスジェミニもその血統や出所などから、決して注目度は高くありませんでしたが、着実に成長を重ねてここまで出世してきました。勝ったレースは、ほとんどが人気薄。3勝目を挙げた時の単勝は、141.8倍でした。

 そういう意味では、このコンビが重賞で有力視されていること自体、すごいことかもしれません。その評価に恥じない結果を残してくれることを期待しています。

 一方、血統や出所などを含めて、トーラスジェミニとは真逆とも言える道を歩んできたのが、レイエンダ。デビュー当時から注目され、重賞戦線でも常に人気の一角に挙げられてきました。しかも、主戦はクリストフ・ルメール騎手。この函館記念でも鞍上を務め、人気になることは必至です。

 ただ、今回は少し疑ってみてもいいかもしれません。

 というのも、古馬になってから、その成績にムラがあるからです。前走のエプソムCでも、得意と言われていた道悪競馬で10着と惨敗を喫しました。

 今回は、デビュー3連勝を飾った時以来となる函館・芝2000m。関係者はその実績を買って函館入りを決めたのかもしれませんが、その当時からは丸2年が経っています。さらに、折り合いを考えて、マイル戦を中心に使ってきた現状を踏まえると、2000m戦というのはどうなのか、疑問があります。

 トーラスジェミニとレイエンダ――。これまでの立ち位置がまったく違う2頭が、"重賞で人気を争う"というのは非常に興味深いところ。個人的には、現役時代にトーラスジェミニのようなタイプの馬に乗る機会が多かったな、という思いもあって、どうしてもトーラスジェミニと木幡育騎手に肩入れしてしまいますね。