名伯楽・藤沢和雄調教師の花道を飾るか。アークライトの走りに期待 (2ページ目)
その後、断然人気となったGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)では惜しくも2着に敗れるが、年明けの前哨戦、GIIIチューリップ賞(阪神・芝1600m)を圧勝。単勝1.1倍という人気に見事に応えた。
迎えたクラシック第1弾、GI桜花賞(阪神・芝1600m)でも単勝1.2倍という圧倒的な支持を得た。そして、その人気どおりの圧巻の走りを見せつけた。18頭立ての最後方からレースを進めながら、直線に入って驚異の切れ味を披露。強豪ライバルたちを蹴散らして、一冠目を手にした。
続くGIオークス(東京・芝2400m)では、ヌーヴォレコルトにクビ差及ばず、2着に敗れた。それでも、夏場のGII札幌記念(札幌・芝2000m)では、3歳牝馬の身でありながら、当時古馬最強だったゴールドシップを一蹴。あらためて能力の高さを証明した。
そうして、秋には日本の3歳牝馬としては、異例の挑戦を果たす。世界最高峰のレース、GI凱旋門賞(フランス・芝2400m)に臨んだ。結果は6着に終わったが、ともに挑んだ日本馬の中では、最先着を果たした(ジャスタウェイ=8着。ゴールドシップ=14着)。
以降は勝ち星に恵まれなかったものの、鋭い末脚で多くのファンを魅了したハープスター。その全弟となるアークライトへの期待が高まるのも無理もない。
アークライトは、すでに藤沢厩舎に入厩し、デビューへ向けての準備を重ねている。同馬に関わるスタッフの感触はどうなのか、関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。
「初陣は、6月21日の2歳新馬(東京・芝1600m)か、27日の2歳新馬(東京・芝1800m)になりそうです。馬体重が530㎏ほどと大きい馬ですが、『乗り込みは順調』とのこと。『見栄えのいい馬体で、パワーに秀でたタイプではないか』とスタッフは話しています」
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