安田記念はチーム「ダノン」が不気味。一発狙うなら「3歳マイル王」 (2ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 また、デビュー以来初となる中2週のローテーションが懸念されているようですが、これも、中間の様子を見る限りは不問でしょう。体調に心配はなさそうですし、何よりヴィクトリアマイルが「調教代わり」と言ってもいいような、楽な競馬でした。反動より、むしろ上積みのほうが大きいのではないでしょうか。

 安田記念を勝つと、史上最多の芝GI通算8勝を飾ると同時に、古馬の東京・芝GI完全制覇となります。偉業達成となるか――それを楽しみにして、アーモンドアイの走りをしっかりと見届けたいと思います。

 アーモンドアイに勝てるかどうかは別にして、面白そうな存在と見ているのが、3頭出しで臨む「ダノン」の馬たち。そのうち、ダノンプレミアム(牡5歳)とダノンキングリー(牡4歳)の2頭が気になります。

 東京コースで、アーモンドアイを後ろから差すのは、ほぼ不可能でしょう。となると、勝つ可能性があるのは、アーモンドアイよりも前々で競馬ができる馬。普通の展開ではありませんでしたが、昨年も結果的には、先に抜け出したインディチャンプ(1着)と、逃げたアエロリット(2着)を、アーモンドアイは捕まえ切れませんでしたからね。

 その点、ダノンキングリーとダノンプレミアムは、先行力があって、好位抜け出しを得意とする馬。チャンスはありそうです。ダノンキングリーは、前走のGI大阪杯(4月5日/阪神・芝2000m)では逃げて3着でしたが、逃げたことは不本意だったらしく、今回は逃げることはないでしょう。

 さらに、同じ「ダノン」のダノンスマッシュ(牡5歳)は、前走の京王杯スプリングC(5月16日/東京・芝1400m)で逃げ切り勝ち。もしかすると、ダノンスマッシュが逃げてペースメーカー的な役割を果たし、2、3番手につけるダノンプレミアムやダノンキングリーにとって、レースを進めやすい展開を作ってくれるかもしれません。

 先週のダービーでは、コントレイルを囲むようにして、同じノースヒルズ関連馬のディープボンドとコルテジアが先行。コントレイルは、落ち着いてレースを進めることができました。

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