安田記念はチーム「ダノン」が不気味。
一発狙うなら「3歳マイル王」

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 コントレイルの圧勝で終わった日本ダービー。今年の3歳世代の戦いは、これでひとつの区切りがつきました。これから、3歳馬は古馬とも戦うようになって、今週からは早くも、来年の日本ダービーを目指す、2歳馬の戦いも始まります。

 とはいえ、東京競馬場でのGI5週連続開催はもうひとつ、戦いが残っています。春のマイル王を決めるGI安田記念(6月7日/東京・芝1600m)です。今年は、出走予定馬14頭中、10頭がGI馬という、過去に例がないほどの豪華メンバーがそろいました。

 それほどの顔触れが集うなか、最も注目を集めるのは、アーモンドアイ(牝5歳)です。勝てば、芝GIの最多勝利数を更新する、通算8勝目の栄冠獲得となります。

 前走では、「春の女王決定戦」となるGIヴィクトリアマイル(5月17日/東京・芝1600m)を大楽勝。今度は同じコースで、牡馬一線級と戦うことになりますが、再び「現役最強馬」らしい強さを見せることができるのか、必見です。

 個人的には今回も、アーモンドアイを信頼しようと思います。

 東京のGI5連戦ではここまで、そのアーモンドアイが勝ったヴィクトリアマイル以降、オークス、ダービーと3週連続で単勝1倍台の馬が勝っています。おそらく安田記念でも、アーモンドアイが単勝1倍台の1番人気に推され、勝つ可能性が高いと見ています。そうなると、本命党にとっては喜ばしいことかもしれませんが、穴党にとっては再び苦々しい存在になるかもしれませんね。

 もちろん、ヴィクトリアマイルと安田記念とでは、メンバーのレベルが違います。ヴィクトリアマイルほど楽な戦いはできないでしょうが、あの勝ちっぷり、これまでの強さを思い返すと、東京コースが舞台なら、どんな馬と走っても力負けすることはないと思っています。

 たしかに昨年は苦杯を舐めましたが、スタートや道中、直線を向いてからも、度重なる不利がありました。それでも、タイム差なしの3着。まさに"負けて強し"のレースでした。

 あれほど立て続けに不利を受けるレースは、そうそうありません。昨年の負けを持ち出す意味は、あまりないと感じます。

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