日本ダービー過去30年のデータが、コントレイルの無敗2冠を後押し (4ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 ワーケア、サリオス、マイラプソディが出走するハーツクライ産駒は1勝、2着2回。2014年ワンアンドオンリーが皐月賞4着から3番人気で勝利している。2011年10番人気で2着のウインバリアシオンは青葉賞1着から、2017年3番人気で2着のスワーヴリチャードは皐月賞6着からの参戦だった。ワンアンドオンリー、スワーヴリチャードと、人気上位馬が崩れていないのはサリオスにとっていいデータだ。

 最後に枠番、馬番を見てみよう。最多勝は8勝の1枠、5勝の1番。最内でロスのないコース取りができることが強みになる。内目の枠が強いのは日本ダービーに限らない傾向だが、意外にも4枠と6~9番の馬は未勝利となっている。外枠の馬が好位置を取ろうとスタート直後に内に切れ込むことが多いので、そのあおりを食うことも多いのだろう。昨年4着のサートゥルナーリアは6番だった。

 以上、前走、人気、血統、枠番・馬番のデータから日本ダービーを分析してみた。総合すると、近年は敗れているとはいえ、やはり皐月賞馬の成績は良好であり、血統的にも強調材料のあるコントレイルが筆頭。1番人気馬の勝率もいいため、無敗の2冠馬誕生の可能性が高いと見る。枠順も気になるが、コントレイルには父ディープインパクトの最高傑作と皆が認めるような走りに期待したい。

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