桜花賞前とはガラッと一変。オークスを読み解く「3歳牝馬ランキング」 (3ページ目)

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 2位は、圏外から急浮上したデゼル。スイートピーSでは、大外から突き抜けて快勝。その末脚は、多くの関係者やファンに強烈なインパクトを与えた。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「470㎏前後のディープインパクト産駒で、胴長+脚長。それでも、つなぎは通常ぐらいの長さ。その体形から、ストライドが伸びない印象を受けますが、(脚の)回転が速いため、軽さと切れ味を秘めています。まだ多少頭が高いのは、前が強いバランスで、トモ腰に甘さが残っているからですが、一気にギアが上がる末脚の破壊力は魅力です。

 オークスでは、中2週で再度関東への長距離輸送となりますが、キャリアが浅く、馬格がある分、そうしたローテもこなせると踏んでいます。走法や持ち味から、上がりが強調される舞台が合うタイプ。ポジショニングなどの課題は残るものの、オークスの舞台でありがちな4角団子状態によって、直線での瞬発力勝負となれば、まとめて面倒を見るぐらいの能力は秘めています」

土屋真光氏(フリーライター)
「スイートピーSは、決してレベルの低いメンバー構成ではありませんでした。それを、直線で仕掛けて、軽く一蹴してしまうのですから、その能力は認めざるを得ません。とくに、エンジンがかかってから、グッと沈み込むフォームはすばらしく、距離が延びてもよさそうな感じがします。

 少し遅めのペースだったとはいえ、上がり32秒5をマークした末脚は、簡単に出せるものではありません。18頭の競馬を経験し、エリンコート(母エリンバード)、ミッキークイーン(母ミュージカルウェイ)、ソウルスターリング(母スタセリタ)など、フランス産やフランスで実績を残した母を持つ馬はオークスとの相性がいい、というのもプラス材料となります」

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