「不運の連続」アーモンドアイ。ヴィクトリアMで流れを変えられるか

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Yoshifumi Nakahara/AFLO

 昨年の暮れ以来、アーモンドアイ(牝5歳)は"不運"続きだ。

 始まりは、12月の香港遠征の予定を、熱発によって直前に回避したことだった。続いて、香港遠征の代わりに出走したGI有馬記念(12月22日/中山・芝2500m)でボロ負け。さらに今年の3月、ドバイの国際競走に出走するため、現地まで行って調整していたにもかかわらず、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、国際競走そのものが急きょ中止になってしまった。

「二度あることは三度ある」とはいえ、こうもよくないことばかりが連続して起こると、関係者は「どこかで、お祓いでもしなきゃ」といった心境にもなるのではないか......。

アーモンドアイは「現役最強馬」としての強さを示せるかアーモンドアイは「現役最強馬」としての強さを示せるか そのアーモンドアイが、5月17日に行なわれる「春の女王決定戦」GIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)に出走する。

 直前の調整は「順調」と伝えられている。アーモンドアイの体調に関しては、「普通の状態でさえあれば、それ以上よくなる必要はない」というのが、そもそもの陣営の考え方。GI6勝を挙げ、牡馬トップレベルをも楽々と蹴散らすこの馬の能力には、陣営もそれぐらい絶対的な自信を持っている。

 常識的には、ここは"確勝"だろう。

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