NHKマイルCはわかりやすい血統の傾向から3頭をピックアップ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Ito Yasuo/AFLO

 母マラコスタムブラダは、アルゼンチンのGⅠフィルベルトレレナ大賞典(芝2200m)の勝ち馬。祖母の父ポリグロートは凱旋門賞馬ソレミアなどの父として知られ、そのポリグロートの父は欧州で一時代を築いた大種牡馬サドラーズウェルズだ。ダイワメジャー産駒で母系にサドラーズウェルズの血を持つのは、前述のメジャーエンブレム、アドマイヤマーズと共通していて、メジャーエンブレムとは5代目に入るダンチヒの血も共通する。

 また、2歳牝馬チャンピオンにして、桜花賞で敗れたあとの出走(メジャーエンブレムは桜花賞4着)という臨戦過程もメジャーエンブレムとよく似ている。レシステンシアは東京コースどころか左回りも初めてだが、阪神ジュベナイルフィリーズで見せたスピードは牡馬に混じってもトップクラスのもの。良馬場なら巻き返してきそうだ。

 続いてはタイセイビジョン(牡3歳/栗東・西村真幸厩舎)を挙げる。父タートルボウルは仏GⅠジャンプラ賞の勝ち馬(タートルボウルが勝った2005年は1600m。2019年から1400mに短縮)。日本ではGⅠ馬を出していないが、フランスでは日本の皐月賞に当たるGⅠ仏2000ギニー(芝1600m)の勝ち馬ルカヤンなどを出している成功種牡馬だ。自身も産駒も、マイル戦に実績がある。

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