NHKマイルCでレシステンシアに疑問符。「不安要素」がそろっている (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 桜花賞以降、「大物」との呼び声がさらに高まっているデアリングタクト。その馬とも、レシステンシアの能力は「互角」と、陣営は確信している。

 そんな陣営にとって、NHKマイルCはレシステンシアの真価を示す、恰好の舞台となる。デアリングタクトは不在でも、牡馬トップレベルを相手に結果を出せば、あらためて同馬の能力の高さを証明。デアリングタクトとの「勝負づけは済んでいない」という、陣営の見立ての正しさの裏付けにもなる。

 では、勝算はどうか。

「率直に言って、かなり厳しいでしょう」というのは、先の専門紙記者。

 その理由は、レシステンシアにとって、「東京が初めて」ということ。それは、「左回りが初めて」ということに加え、東京までの「長距離輸送が初めて」ということでもある。もちろん、やってみなければわからないが、不安要素であることは間違いない。

 さらに、今回は相手がそろう。GIII毎日杯(3月28日/阪神・芝1800m)を勝って3連勝中のサトノインプレッサ(牡3歳)をはじめ、GIIIアーリントンC(4月18日/阪神・芝1600m)を快勝したタイセイビジョン(牡3歳)、GIIニュージーランドトロフィー(4月11日/中山・芝1600m)でデビュー3連勝を決めたルフトシュトローム(牡3歳)など、名だたる面々が集う。

 そのうえ、これら有力馬は皆、強烈な末脚を持つ差し馬。展開的に、レシステンシアはいい目標にされる、という不利がある。

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