「荒れる」天皇賞・春で穴馬2頭を厳選。うち1頭の秘策が炸裂の予感 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 正直、今回積極的に買いたいのは、この馬とフィエールマン。抑えで、ユーキャンスマイル(牡5歳)。ですから、オイシイ馬券を手にするためにも、トーセンカンビーナより実績のある馬たちには、どんどん人気になってもらいたいと思っています(笑)」

 トーセンカンビーナについては、太田記者も気になるという。

「ゲートに難はありますが、近走は5戦連続で最速の上がりをマークしており、終(しま)いは確実に伸びてきます。そして、今回の舞台となる京都では2戦2勝。その相性のよさは、おそらく坂の下りを利用して加速できるのが合っているのだと思います。

 同馬を管理する角居勝彦調教師も、『精神的に安定してきた』と成長を認めていますから、出遅れがなければ、上位との差はもっと詰められるはず。人気も背負わずに気楽な立場でしょうから、無欲の末脚は怖いと思いますよ」

 太田記者にはもう1頭、トーセンカンビーナ以上に注目している馬がいる。「最強の1勝馬」と呼ばれるエタリオウ(牡5歳)だ。

「よくも悪くも、典型的なステイゴールド産駒。気性が災いして結果が出ていませんが、晩成の血からして、5歳春で衰えるにはまだ早いです。裏を返せば、気持ちさえレースに向けば、一変があるということです」

 昨秋からこの春にかけては精彩を欠いているが、3歳時の菊花賞では2着、昨年のこのレースでも4着と善戦したエタリオウ。間違いなく距離適性は高い。そのあたりも見越してか、同馬を管理する友道康夫厩舎では今回、レースに向けての"秘策"を用意しているという。太田記者が続ける。

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